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SF-L樹液流速センサー
  ■ 特長

● 樹木の樹液流動の連続モニタリングに最適です。
● よく知られているグラニエ方式樹液流速センサーの改良型です。
● 夜間の樹液流速を正確に測定できます。
● 高精度と高信頼性を実現しています。
● データ処理が簡略化されています。
■ECOMATIK社について

同社は1996年に 森林研究者(博士)により設立され,植物生理学機器や環境計測用の科学機器の設計・開発を専門とするメーカーです。ドイツ・ミュンヘンの北5kmにあるダッハウで生産された製品はすべて特許商品で世界30カ国で使われています。
TERRA-TECHはアジア地区の総代理店です。
■樹液流(sap flow)とは  
樹木が地中の水を根から吸って葉から蒸散するときに生ずる樹幹内を上昇する水の流れを樹液流といいます。
樹液は普通広葉樹では道管、針葉樹では仮道管と呼ばれる細胞を通じて流れます。道管は上下の細胞の隔壁がなくなり、1本のパイプになったもので水分の通導能力が高く、仮道管は上下の隔壁は残ったままであり、水分は隣接した細胞へ膜孔を通じて移動します。

■樹液流測定法には樹幹を加熱し温度を測定し樹液によって運ばれる運ばれる熱を監視するヒートパルス法と茎熱収支法がありますがこのSF-L樹液流センサーはヒートパルス法のひとつであるGranier法を改良したものです。

■ ヒートパルス法
樹幹の一部に短時間与えたパルス熱の移動速度の測定によって蒸散流速を測ります。ドリルで樹幹に細い穴を開け、ヒーターを組み込んだ針を挿入し、1秒前後加熱します。ヒーターによる熱は、幹を伝わる成分と樹液によって運ばれる成分に分かれますが、移流拡散方程式から解析的に得られた関係式で流速を簡単に算出できます。温度計測は上下2点で行なわれます。この樹液流センサーSF-Lでは 上下4点で行ないます。データロガーにより計測データは樹液流の日変化から季節変化まで幅広く計測できます。

■熱拡散プローブとしてよく知られたグラニエ樹液流動センサー(Garnier,1985)は樹液流動の追跡に熱を使います。
その簡便さ、信頼性および使い易さから、グラニエ法は科学者により世界で使われてきました。しかしこの方法にはいくつかの短所があります。
1)グラニエ法は夜間の樹液流をゼロと仮定します。これは夜間の移動流の可能性(Granir,1987)や夜間における樹木の給水過程の事実(Do and Rocheteau, 2002)に矛盾します。
2)グラニエ法は±1.5℃以内の微小な樹液流動木の自然温度勾配の影響を無視するので、結果に少なからぬ誤りが生じます。
(Do and Rocheteau, 2002)


   図-1 グラニエ法で測定した非加熱時の40年生ドイツトウヒ垂直温度勾配

SF-Lセンサー
SF-Lセンサーは樹樹木の自然温度勾配のばらつきを考慮にいれています。
センサーは樹液流木の温度勾配(ΔTR1,ΔTR2 ) の背景を連続的に記録する2個の参照用サーモカップルを使用しています。特許申請中
加熱された針と樹木間の温度差数値は、樹木の周囲温度(ΔT)はΔTR1,ΔTR2 によってデータ処理中に修正されます。
■新型センサーは樹木の自然温度勾配を連続修正するので樹液流計測の精度と信頼性を相当向上させています。
グラニエ法とは対照的に、SF-Lセンサーでは非常に安定した精度の高いΔtmax値(樹液流動=0のときの加熱された針と樹木周囲の温度の差)が得られます。
ΔTmax値はゼロ移流および樹木補充ゼロの条件下で得られ、このことは空気湿度が100%および樹木直径成長がゼロを意味します。
樹木の直径変化はECOMTIK社のデンドロメーターで正確に検知できます。(図-3)
 

図 -3 上のグラフ:ECOMTIKデンドロメーターDD型で測定した40年生のドイツトウヒの空気湿度と半径方向の変化 夜間に直径が増大していることは樹木が夜間も水を汲み上げており、樹液流動はゼロではないことを示しています。

図-3下のグラフ: グラニエセンサー(赤線)とSF-Lセンサー(青線)で測定した樹液流の比較。
グラニエセンサーは夜毎に樹液流ゼロを示していますがSF-Lセンサーではゼロ値を示しているのは空気湿度が100%で樹体が水で飽和状態になった7月9日の夜だけです。

■普通樹木の成長期には唯一普遍的なΔTmax値があります。
夜間のΔT値は樹木の補充状態や移流要求に関係しておりΔTmaxは得られにくいものです。
Δtmax値を修正することにより夜間の樹液流同の正確な測定が可能になりました。
SF-Lセンサーでは夜間の最大温度差を探る必要が無くなりデータ処理も非常に簡単になっています。
SF-Lセンサーは使いやすく必要な道具や部品がそろっています。
■仕様書

 センサー
項目 内容
センサー構成  4 本針
針の大きさ  長さ33 mm , 直径1.5 mm
加熱部分
 針先端から20 mm
ケーブル長さ
 標準0.7 m、 20 mまで延長可能
計測可能樹木直径
 直径 20cm以上
消費電力
 0.2 W +/- 5% , 85mA DC, 定格
出力  - 100 μV to 1000 μV DC
データ記録  3 チャンネル必要
電源供給
入力 12 V DC
出力 定格84 mA , 1 〜 3センサーに適合

 ■注文情報 ■SF-L樹液流動計測システム構成
SF-L樹液流動センサーは直径20cm以上の樹木に適合します。運転には特殊電源、データロガーおよび保護用品が必要です。下図ははシステム構成を概観を示しています。
すべての部品は弊社で準備できます。SF-L樹液流動センサーを使う場合は、樹体の給水状況をモニタリングするためにデンドロメーターを併用されることをお薦めします。

部品番号 部品構成
SF-L-1()  SF-L1 センサー 0.7mケーブル
  付 x1
 熱放射、雨保護シールド x1
 特殊接着テープ x1
 シリコンペーストx1, アルミチュ
  ーブ10本
SF-L-2()  定電流源 (CCS)
SF-L-3()
 インスタントキット ハンドドリルx1
 直径 2 mm ドリル錐x2本  
 樹皮除去用直径8 mm錐x1, 
 アルミチューブを樹木に挿入する
 特殊針 
SF-L-4()
 データロガー(オプション)
SF-L-5()
 防水ケース
延長ケーブル
 オプション
 
■参考文献

Granier A(1985): Une nouvelle methode pour la mesure du flux de seve
brute dans le tronc des abres,
 Ann.Sci.For., 1985,42(4),193-200
Granier A(1987): Mesure du flux du seve brute dans le tronc de Douglas
par une nouvelle methode therminique.
 Ann. Sci.For. Seichamps 44.
Liu J C, Firschung B M, Payer HD(1995):
 Untersuchungen zur Wirkung von Stoffeintragen, Trockenheit,
Ermah rung und Ozon auf die Fichtenerkrankung am Wank in den
Kalkalpen. GSF- Bericht 18/95 236 S.
Do F and Rocheteau A (2002): Influence of natural
 temperature gradients on measurements of xylem sap flow
 with thermal dissipation probes. 1 Field observations and
 possible remedies. Tree Physiology 22. 649-654
Do F and Rocheteau A (2002): Influence of natural
 temperature gradients on measurements of xylem sap flow
 with thermal dissipitaion probes. 2 advantages and
 calibration of a non continuous heating system.
Pearcy R. W. Ehleringer J. Mooney H A and Rundel P W
(1989):
Plant Physiological Ecology-Field method and Instrumentation.
Champman and Hall.